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粕汁は、とくに冬場、恋しくなる家庭料理です。栄養価が高く、食べると体が芯から温まる郷土料理として、関西地方では昔から親しまれてきました。粕汁発祥の地は関西だという説がありますが、今では関西に限らずいろいろな地域でさまざまな具材を使った粕汁が食べられているようです。

そこで、粕汁発祥の地や粕汁を食べるようになった経緯、地域ごとの粕汁の違いなどについて解説します。

 

関西地方が粕汁発祥の地域?

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粕汁は、酒を醸造するときにできる酒粕を原料として作られます。ですから、酒粕のルーツを探ることで粕汁の発祥の時期や発祥地を見つけることができるでしょう。

今から1300年前、平安時代に編纂(へんさん)された万葉集の一節に、「糟湯酒(かすゆざけ)」というお酒のような飲み物がでてきます。この糟湯酒は、アルコール分が高くどろっとした澱(おり)状の物質をお湯で溶いて作ったそうで、この澱状の物質が酒粕の原形だといわれています。

さらに時代が下り、室町時代になって酒粕は現在のような固形状になり、発祥は奈良県だとされています。この時代では、この固形状の酒粕は「奈良酒」と呼ばれ、奈良漬はこの奈良酒に瓜を漬け込んで作ったのが最初だということです。

このように、固形の酒粕発祥の地が奈良であり、造り酒屋が多い伏見や京都で酒粕が入手しやすいことから、粕汁はこれらの地域を中心とした関西がその発祥の地だという説が有力だと考えられています。

 

粕汁はお正月の祝い納めに作る習わし

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日本には、正月に鰤(ブリ)や鮭を尾頭付きでまるまる一尾用意し、ちょっとずつ切り分けて食べて行く習慣がありました。毎日少しずつ時間をかけて食べて行き、用意した魚の身も少なくなって1月20日に最後の部分を食べ尽くすのが習わしです。

この日を正月の祝い納めの日とし「骨正月」とも呼ばれますが、骨も含めた魚の残った部分を使って粕汁を作り食べるのが関西の風習として広まって行ったといわれています。おせち料理など、正月は一年を通してもっとも贅沢に食材を使った豪華な料理を楽しめる時期です。そして、骨正月の1月20日にその締めくくりの料理として粕汁を作るというわけです。

この日を境に普段の食生活に戻ることになりますが、その意味で、粕汁は「始末の料理」とも呼ばれています。また、粕汁は体を温めますから、正月が終わりさらに寒さに向かう時期には最上の料理の一つと考えられていたようです。

 

粕汁は地域によって具材も作り方も異なる

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粕汁は、関西を中心に他の地域にも広まって行きましたが、その地域ごとに入れる具材や作り方に違いが表われてきています。ここで、いくつかの地域の事例を紹介します。

具材に豚肉を使う京都

京都は粕汁発祥の地といわれていますが、具材に使われているのは魚ではなく意外にも豚肉です。まず、具材を入れたお吸い物を出汁(だし)を使って作ります。そして、味付けは、味噌は使わず酒粕だけで行います。

粕汁をかやくご飯とセットで食べる大阪

京都と同じく粕汁発祥の地とされる大阪ですが、粕汁自体は昔ながらでも今の時代には炊き込みご飯(かやくご飯)をセットにして一緒に粕汁を食べるという習慣になっているようです。大阪では、粕汁と炊き込みご飯のセットを定番のメニューにしている飲食店もあるとか。

長野や新潟の粕汁は野沢菜を使ったものも

長野県の特産として知られる野沢菜ですが、長野ではこの野沢菜の漬物、野沢菜漬けだけを具材として作る「菜っ葉の粕汁」があります。また、新潟でも長野との県境に面した地域では、野沢菜を使った粕汁「漬け菜汁」を食べる風習があります。

宮城では濃厚な味付けが特徴の粕汁

東北地方にも粕汁を食べる風習があります。宮城県の粕汁は「あざら」と呼ばれ、魚のアラで出汁を採り砂糖と醤油で味付けをしたかなり濃厚な味の粕汁です。具材としては、魚はキンキやメヌケ、野菜は白菜の古漬けなどが使われます。

 

健康や美容での効果が期待できる粕汁

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粕汁の原料となる酒粕は、タンパク質を始めビタミンやミネラル、必須アミノ酸、糖類などを含み栄養価が高く、高血圧や認知症の改善効果などが認められる食品です。また、酒粕は、体を温め新陳代謝を促す働きがあり美肌効果も期待できるといわれています。

その酒粕由来の成分によって、粕汁には健康面にも美容面にも優れた効果が期待できるというわけです。

 

まとめ

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粕汁は、関西を中心に日本全国に広まった料理で、それぞれの地域で郷土料理となって親しまれてきました。使われる具材もさまざまで、その土地の食文化に沿った形に変化して行った稀な料理といえるでしょう。

旅行で訪れた土地の郷土料理にもしも粕汁があったなら、ぜひ食べてみてください。どんな具材が使われていてどのような味付けになっているのかを比べてみるのも、旅の楽しみの一つとして面白いかもしれません。

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