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酒粕風呂や酒粕パックでアトピー性皮膚炎はよくなるの?
- 2017年1月6日
- テーマ:コラム
目次
美容・健康効果が高い食材として注目を浴びている酒粕。じつはアトピー性皮膚炎に悩む人のあいだでもよく使われているんです。アトピー性皮膚炎に対する酒粕風呂や酒粕パックの効果をご紹介します。
酒粕に期待できる効能
まずは、酒粕が持つパワーやメリットについて見ていきましょう。
アレルギーの改善
アトピー性皮膚炎や花粉症といったアレルギー症状は、カテプシンBが作り出す免疫グロブリンが原因です。日本酒や麹にはカテプシンBの働きを阻害する作用があり、酒粕にも同様の効果が認められています。そのため、酒粕を摂取することでアレルギー体質の改善につながると考えられます。
血行促進
一般的に、アトピー性皮膚炎の人は血行が悪いことが多いです。血行が悪いと新陳代謝も悪くなり、十分な酸素や栄養が行き渡らなくなってしまいます。
酒粕は血行を促進し、体を温める効果があります。滞った血液やリンパの流れがよくなると、冷え性や肩こり、便秘にも効果的です。
保湿・保温
アトピー性皮膚炎では水分保持能力が低下し、肌が乾燥してかゆみを生じます。また、バリア機能が低下して外部からの刺激を受けやすい状態です。
酒粕の原料である米麹やアルコールには保温作用があります。その高い保温効果から、湯船に入れて使うと湯冷めしにくいのが特徴です。
さらに酒粕には豊富なアミノ酸のほか、尿素や乳酸といった保湿成分が多く含まれています。体内にあるコラーゲンやエラスチンといった水分保持成分をサポートしてうるおいを保ってくれるのです。
美白・美肌効果
酒粕には美白・美肌効果があり、酒粕風呂や酒粕パックに向いています。肌にうるおいを与えすべすべになるため、アトピー性皮膚炎の人にもおすすめです。
老廃物の排出効果
アトピー性皮膚炎のほとんどは、肌の新陳代謝が正常に行われない状態です。保温・血行促進効果がある酒粕は、毛穴が開きやすい状態にしてくれます。すると老廃物の排出が促され、デトックスが進んで新陳代謝が活発になります。肌の新陳代謝が促されると、肌再生の活性化が進みます。
肌への刺激が少ない
酒粕は化粧品などと違い天然成分です。そのまま食べられるもののため安心して使うことができ、肌への刺激が少ないのもメリットです。
酒粕風呂の方法
それでは、まずは酒粕風呂の方法をご紹介しましょう。
酒粕を使った入浴剤の作り方
1回の入浴につき、板状の酒粕なら5cm四方程度、柔らかい酒粕なら300gほどをガーゼに包むか、お茶やだしパックに入れます。酒粕はそのまま入れると排水溝に詰まってしまうので注意してください。湯船の中で揉みだすと、だんだんお湯が白く濁ってきます。酒粕で顔や体をなでてもいいでしょう。においが気になる場合は量を少なめにして調節してください。
酒粕風呂の注意点
お風呂のお湯に酒粕を入れると腐敗しやすくなるため、入浴を終えたらお湯を捨てるようにしましょう。残り湯は洗濯などにも使えないので注意してください。
また、お湯の温度は38℃程度にしましょう。熱いお湯に浸かると肌の水分を奪い乾燥しやすくなってしまいます。酒粕は保温効果が高いため、お風呂からあがってもしばらくは温かさが持続します。
酒粕は6?8%ほどのアルコールを含んでいます。アルコールは温まるとにおいが強まるため、アルコールに弱い人や未成年が入浴する場合は気をつけましょう。心配な場合は、あらかじめ酒粕をレンジにかけてアルコール分を飛ばしてから使ってください。
酒粕パックの方法
次に、酒粕を直接肌に塗るパックの方法を見ていきましょう。
酒粕パックの作り方
まずは酒粕と精製水を用意します。精製水はドラッグストアで手に入ります。メイクをしている場合はクレンジング、洗顔後に行いましょう。
1、酒粕が固い場合は、レンジでチンして柔らかくする
2、酒粕30gに精製水30ml?50mlを様子を見ながら入れて混ぜる
3、顔に塗ってもたれない程度の柔らかさになったら、顔全体に塗って5分程度放置する
4、酒粕の塊をコットンやティッシュでやさしく拭き取ったあと、ぬるま湯で洗い流す
酒粕パックの注意点
酒粕をそのまま流すと排水溝に詰まる恐れがあるため、塊は拭き取るようにしましょう。放置時間が長いと乾燥して落ちにくくなるため、カピカピになる前に洗い流してください。もちろん顔以外に腕や脚に塗っても効果があります。
まれに、酒粕のアルコールに反応して赤みやかゆみが出ることもあります。その場合は酒粕をレンジで1分程度チンして、アルコールを飛ばしてから使うようにしましょう。心配な場合はあらかじめ手の甲などに塗って試してから行ってください。
酒粕を上手に使ってアトピー性皮膚炎対策をしよう
アトピー性皮膚炎の人が持つ、乾燥によるかゆみや血行不良といった原因にアプローチできる酒粕。もちろん食べることでも栄養たっぷりですが、アトピー性皮膚炎の場合は特に肌に直接つけて使うことでダイレクトに効果が得られます。酒粕風呂や酒粕パックは副作用もなく、毎日でも行えるのがうれしいポイント。上手に使って対策してみてくださいね。
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